家族信託って何?手続きや費用相場について弁護士先生に聞きました!
家族信託という言葉を聞いたことがありますか?
最近では普通に書店で「相続」などの字を見ることがあり、その相続の関連で家族信託という言葉を見ることが増えてきました。
家族で信託?信託って信託銀行とかでしか聞かないけどなんだ?ってことで知り合いの弁護士先生に聞いてみました。
素人説明ですが、参考にしてみてくださいね。
家族信託とは?
家族信託とは、「信じて託す」ということで特定の条件のもと特定の行動などをするように個人間で契約をする仕組みのことをいいます。
わかりにくいですよね、例をあげてみましょう。
Aさんは自宅不動をもっています。最近高齢で自分も認知症などになるのではないか?そうすると子供のBさんに迷惑がかかるのではないか?と心配しています。
財産と呼べるものは自宅不動産しかないが、自分が所有をしているため認知症になってしまったら必要な時でも売却手続きなどもできないということを知り何とか対策をしないといけないと思っています。
でも今は不動産の名義を変えたくないし、認知症がいつくるかもわかりません。
こんな時に信託を活用することができます。
委託者などの専門用語があるらしいですが、わかりにくくなると困るので使いません。
親Aさんと子供Bさんで信託の契約をします。
内容はAさんが認知症になってしまったら、Bさんが売却などの手続きをすることができるという内容です。
認知症にならないとこの契約は発動することがありません。
またそれ以外の条件などもつけることができます。
このように財産の処分などに力を発揮するので相続という内容でよく聞くんですね。
家族信託の手続き費用の相場は?
家族信託の手続きや費用はどのぐらいなのでしょうか?
家族信託は司法書士や弁護士などの難関資格を持っている士業先生が専門としています。
費用の相場は、まず信託を設定するときに20万~30万の費用がかかります。
そして財産が5,000万や1億円以上となると超過した分の1%などの設定になっています。
初期費用20万で5,000万円以上は1%という条件で、1億円の財産がある方が信託の
依頼をすると、初期費用20万+5,000万×1%=70万ということになります。
私のような一般庶民からすると非常に高額な感じがしてしまいますが、数千万~数億円の財産を持つ人がトラブルにならないように活用するのであれば非常に安い価格なのかもしれませんね。
家族信託のメリットとデメリットは?
家族信託のメリットとデメリットをまとめていきたいと思います。
家族信託のメリットの1つ目は「双方がOKであればある程度自由に契約内容を作ることができる」ということです。
弁護士先生によると「この年齢になったら」「この条件を満たしたら」などいろいろな条件を設定することができると言っていました。
2つ目のメリットは、「契約内容を変更できる」ということです。
先ほどの不動産などを認知症のために先に贈与などをしてしまうと、相手のモノになってしまうため「やっぱり返して」と言っても返してもらえない可能性がでてしまいます。信託であれば内容を変えたくなれば変えることができます。その際に弁護士先生などにお願いする場合には費用がかかるのでご注意を。
次にデメリット。
デメリットの1つ目は、「費用がかかること」です。
法律的な分野になってくるのでどうしても専門家の手助けが必要になります。
先に説明をしている通り、30万~100万ほどの費用がかかるためこの点はデメリットですね。
デメリットの2つ目は、「専門家が少ないこと」です。
信託法が2008年に改正されてから「家族信託」という言葉がでてきたらしいのですが、最近注目されているようです。これは弁護士先生も言っていましたが専門家自体が少ないということらしいです。
弁護士先生でも専門分野や得意分野があるらしくすべてができる訳ではないということらしいです。医者の先生が内科や外科などの分野に分かれていることを考えると確かに納得ですね。
認知症対策として家族信託が使える?手続き上の注意点は?
家族信託は認知症対策に使えるということは上記内容からもわかるかと思います。
ただし、大きな注意点があります!
弁護士先生もこの点が弱点と言っていました。
それは「認知症になってしまってからでは手遅れ」ということです。
認知症になるのはいつかわかりません。
そうなると人間、先送りにしてしまいますよね。
「自分に限ってまだ認知症なんて・・・」と思ってしまいます。
しかし、いつなるかわからないからこそ早めに対策が必要なんです!と言ってました、弁護士先生が。
注意が必要ですね。
まとめ
さて、家族信託についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
素人の自分にしても、かなり使える方法なんだなと思いました。
相続などで使うと遺言の代わりとして使えたりもできるようです。
柔軟な設計ができるので、個人個人にあった内容で信託を組むことができます。
今後ますます色々な生き方が生まれてきそうですから、柔軟な対応ができる家族信託は注目を集めそうですね!